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剣市さまとの時間は私が正座をして三つ指を付いて、ご挨拶をして始まる。
そして一番始めは必ず剣市さまからのキスから。
跪いた私の目の前に屈んだ剣市さまは、私に顎クイをして私を優しい目で見つめた後そっと口付ける。
そこから、もう始まっている。
「若月? 舌を出しなさい。」
「はい。 」
私は、剣市さまに言われた通りに舌を出す。
その舌を剣市さまに捉えられ自在に弄ばれる。
それだけでの身体は奥から熱を持ち始め、グズグズと燻り出す。
剣市さまは、いつもキスだけで私を蕩けさせてしまう。
これから始まる夜が、どんな形で過ぎていくのか甘いのか激しいのか剣市さまの気分次第だけれど、それがどんな風であろうと私には歓びでしかない。
剣市さまから仕込まれた私の身体は、剣市さまから与えられる何に対しても敏感に反応してしまう。
剣市さまはキスを唇から耳へと移動していた。
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