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日も暮れ、ポツポツと明かりが灯り始めた町並みを見渡せる展望台にて。そいつは柵の前で空を見上げ立っていた。
「ぉひ、あほりんご……」
ビクッと肩を竦め、青りんごはそろりと振り向いた。
「ひ、飄太君……?」
「そこから落ちたって、星になんかなれねぇぞ……。頭潰れて、死ぬだけだ」
俺がここまで来たのが信じられないのか、口を押さえ絶句している。
「ほら、帰るぞ。いつまでもこんなとこいたら風邪ひいちまう。てか、肩貸してくれないか……」
「来ないでっ!」
ゾンビのようによたよたと近づく俺を、青りんごは拒絶した。
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