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「早くしろ。
出来なければ…」
すると男性の後ろには、
青いオオカミのような獣が今にも少女に襲い掛かろうとしていた。
しかしその間に青い光と緑の光が入って光だし、
二人の女性の姿になった。
その内の一人が、
"ウン、ディーネ…!?"
とアンナが呟いた。
(まだこの子は子供です。
そんなに早く陣を書くことは出来ません)
(もう少し時間をちょうだい)
ウンディーネがそう言ってから
バラの髪飾りをした女性も少女を抱きながら言った。
「…早くしろ」
男性はそれだけ言って、
青い獣を精霊界に返して部屋を出た。
すると少女は膝を抱えて泣き出した。
「ひっ、ひっ、ひっ…」
(泣かないでアンナ)
(大丈夫。
私達が必ず何とかするから)
ウンディーネとバラの髪飾りをした女性が
少女、幼いアンナを励ましていた。
「も、もう、大丈夫…」
幼いアンナは泣きながら
陣の続きを書き続けた。
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