5.闇

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アンナはそれを聞いて、 "…ローズ、クイーン" と呟いた。 「ねぇウンディーネ。 その属性神、ローズクイーンと会うことは 出来ないの?」 (可能ですが、 それをすればもう今の生活に戻れなくなります) ウンディーネの言ったことにアンナは、 "戻れ、ない…" と呟いた。 アンナはローズクイーンに会って 昔の自分が何をしていたのか知りたいが、 それを知ることで今の生活に戻れなくなるのが嫌だった。 アンナが悩んでいると 誰かが玄関のドアを叩く音がした。 (誰かが来られたみたいなので 私は帰ります。 おやすみなさいアンナ) ウンディーネはその場から消えた。 そしてアンナは寝室から出て左目に青いレンズを入れてから 玄関のドアを開けた。 「シン君!! どうしたのこんな夜に!?」 「いや、さっき強い魔力を感じて アンナに何かあったのかと思って」 アンナは先ほどウンディーネと話していたことを 思い出した。
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