#3 真実の末路

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#3 真実の末路

 住職は警察に相談していた。荒れ寺との事もあって、制服警官による警邏の範囲を色濃くしてくれるらしい。 住職「何も無ければよいが……」  住職はブルくんに気休めで、お線香を渡していたが気休めは気休めにしかならず、やはり心配していた。 __警察署内刑事生活安全課  近所からの不審火の通報も重なって、荒れ寺への対応は急務であった。既に警邏の巡回等の措置が取られ、推論は立てられていたが、推論は推論でしかなく本部の薬物対策課も交えた大規模な捜査が実行に移されていた。  白いバン型の捜査車両も待機済みである。朝方、張り込みをしていた覆面車両より、リアカーらしきものを牽引した不審者を発見、事情聴取後に署まで任意同行し積み荷も相成って緊急逮捕される事件が発生した。  マル暴がらみであることは明らかである。  しかし不思議な事は署でも起こり始めていた。留置所から男が失踪したのである。また初めから居なかったかのように、カメラや指紋等も検出出来ずに消えてしまっていた。  事情聴取や捜査をしていた刑事によってモンタージュが作成され、指名手配された。後の照合により男は、逮捕され絞首刑判決を受け現在、刑務所で死刑を待つのみの死刑囚であることが判明し捜査は頓挫し時効を迎え迷宮入りとなった。  殺人事件に時効はないと、捜査を続ける一部刑事を残して。
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