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「中学の頃、私には好きな子がいたんです。とは言っても、私はその子の事を遠くから見てることしか出来なかったんですけど」
なんだか甘酸っぱそうな青春話が始まった。
「それで、中学生の男子ってたまにズボン下ろしのイタズラするじゃないですか?
ある日、そのズボン下ろしが始まりまして。私の好きな子も標的にされてしまったんです」
「あ、まさか」
なんとなくだが、先の展開が読めてしまった。
「その子、少しの間は抵抗して逃げていたんですが、
私の前に逃げてきた瞬間、するーっとズボンを脱がされてしまったんです!
私の目の前で!
パンツが丸見えなんですよ!!!
その時のパンツの色がですね、とっても綺麗で鮮やかな青だったんです」
話に熱が入ってきたのか、興奮した様子のかすみである。
「そういうことか・・・」
って、異性の下着でそんなに盛り上がるなんて、お前は思春期の男子かい!
と、つい心の中でツッコミを入れる。
「元々、私が青い色を好きだったのもあると思うんですけど。
その時に、なんとも言えない恥ずかしさと興奮と衝撃を受けてしまいまして。
私の中で「青」はそういう興奮する色として刻み込まれてしまったみたいなんです」
これは一種のトラウマみたいなものなのだろうか?
いや、トラウマになったのはズボンを下ろされた少年の方か。
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