信じる恋

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信じる恋

 出会ったあの日から俺は1日も欠かさずサラに会いに行った。  1日中部屋で喋る時もあれば一緒に散歩したりもした。  逆に起きた頃には既に横に座って本を読んでいる時もあった。 「いびき、凄かったよ」  と言われた時は恥ずかしくて少し拗ねてしまった。次はこっちが寝てるあいだに忍び込もうと考えたが半分犯罪な気がしたので辞めた。  お互いのことを沢山話した。サラは俺よりも2コ年下で来年には成人式を迎えるらしい。本来なら大学や仕事などをして休日はお洒落して遊んでると思うのに。それでも笑顔で過ごす彼女を見て俺は沢山励まされた。病名を聞いた時少し暗い顔で誤魔化された。だからなのか彼女から俺の怪我に関する質問はなかった。  そんなこんなであっという間に月日が経った。
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