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「腹の痣の方はどうだ。光っていたが痛みは無いのか」
気をつけながら今ひとつ問うてみると、
「ひかる?」
繭はきょとんと首をかしげたが、はたと背を向け体を丸めるや忙しなく手を動かした。やがて肩がびくりと跳ねて首だけがおずおずとこちらを向く。
「どうだ、まだ光るか」
ずいと黒衣の膝を寄せると、
「ひ、光っては、いませんけれど……」
「けれどどうした」
「けど、けれどっ、なんであなた、あたしのこんなところに痣があるって、知ってるんですっ!?」
「えっ」
と言った後ですぐ「あっ」と思ったが後の祭りである。
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