3章 あわ色の恋

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これは無神経であったと反省した空穏は、 「いやっ、私も今の方が良いと思うぞ、うんうん」 取ってつけたように身を乗り出し、 「モォー空穏さん、そうじゃないでしょ。乙女心が全然わかってない」 板間に伏せた塩竈にブヒヒンと鼻を鳴らされた。 「どういう意味だ」 「さあ?」 とぼけてまた鼻を鳴らすと、 「塩竈さん!」 取り乱した繭が塩竈の口を塞ぐ。まばらに色づいた髪が踊って、塩竈が楽しげに目尻を下げた。
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