4人が本棚に入れています
本棚に追加
ガシャン!
やってしまった。暗かったので自転車をこかしてしまった。気を取り直して自転車に乗る、公園までは5分ほどしかかからない。
「ユキ君?」
隣からヒカリが出てきてしまった。マズイな。
「ユキ君どこに行くの?」
「ちょっとコンビニ行って来るわ」
母と同じことしか言えない芸の無さは母譲りなのかな。
「こんな時間にいかなくてもいいでしょ!」
「4丁目に行かないから」
「・・・・・・嘘だ。お願いだから行かないで!」
泣いて欲しくはないけど・・・・・。
「ヒカリありがと。じゃあな」
別れの言葉を切り出して自転車を素早く漕ぎ出す。
「待って・・・・」
後ろを確認すると、どうやら追いかけて来ないみたいでホッとした。最後かもしれないし、会えたのは天啓だったのかもしれない。
公園に着くと母が死んでいた場所に陣取る。もうすぐ深夜、殺人鬼の時間だ。
最初のコメントを投稿しよう!