7/12
前へ
/12ページ
次へ
「あー、なるほどっ。確かに、まどかもきみちゃんも細いのに胸おっきいもんね。」 そう言って、まどかの胸に顔を埋めるにこり。 「ちょ、あたしは?」 くららの言葉に、反応しないにこり。もしかしたら、さっきのくららのディスりを気にしているのかもしれない。 「そっか。じゃあ、もしかしたら蒼太くんはきみちゃんの身体目当てかもしれないってことか。」 「そういうことよ。『俺のお気に入りの場所に案内する』とか言って、人気の少ない岩場の陰とかに連れ込まれたら、ひん剥かれるかもしれないわよ。」 気を取り直したのか、にこりとくららは話を始める。二人とも、想像力がたくましい。...っていうか 「蒼太くんはそういう人じゃないと思うけど...っていうか、私、くららみたいにエロい水着着てるわけでもないし」 「甘いわよ、きみちゃん。きみちゃんは存在がエロいんだから。」 「......。」 ついていけない。悪口か、これは。 「うーん。話を聞く限り、その蒼太くんって人は、きみちゃんを一時の性欲処理に使う相手とは思えないけど...」 「まどかも甘いわ。男なんてみんなケダモノよ。」 久々に口を開いたまどかに、やっぱり得意げに返すくらら。...それは、くららの周りの男だけじゃ... 「でも、きみちゃんがまた怖い目に遭うのは、嫌だなぁ。」 まどかが、そう言って、私をじぃーと見る。まどかにじぃーと見られると、全てを見通されてる気がしてしまう。 「蒼太くんは、そんな人じゃないよ。」 私は負けじと、まどかの目をじぃーと見つめた。 「...そっか。楽しんできてね、きみちゃん。」 まどかはそう言って、にっこりと笑った。
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加