いつもと変わらない日常

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どこからか音楽が流れている。 「ねぇ、この人、音漏れすごいんだけど」 「ホントだ。こっちまで聞こえるよ。その人の耳どうかしてるんじゃないかな」 「奈央、それは言い過ぎ! ウケる」 「次は〇〇に止まります。お出口左側です」 電車が止まりドアが開く音で目を覚ました俺。 急にたくさん乗ってきたな。あのおばあさん立ってるの辛そうだな。代わってあげよう。 「あの、すみません。良かったらここどうぞ」 「あら、親切にどうも。座らせてもらうわね」 良い事をすると気持ちがいいな。ただ...女子高生の前に立つっていうのはなんか嫌だなぁ 「意外と良いとこあるじゃん、この人」 「そうだね」 お褒めに預かり光栄です。ただ、おばあさんに席を譲ったのは...真横であなた達の罵声に耐えられなかったからなんです。 「単にうちらの隣に座ってる事に耐えられなくなっただけでしょ」 「確かにそうかも」 ば、バレてる~~
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