私の名前

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…。私は言っちゃった。 本音を口に出して言ってしまった。 もう何かを信じてることができなくなったんだ。 そう思った途端涙が溢れてきた。 「ちょっと…泣かないで」 「きみは、ひまわりと自分は正反対だと思ってるのかい?」 私はもう、うなずくことしかできなかった。 「ひまわりの花は黄色だから明るい。 そして大きな花だから目立つ。 きみは、そういうところから自分と正反対と言いたいんだろ?」 また私はうなずいた。 「きみは変わりたくても明るく変われないと思ってる。」 「でも、それは違うんじゃないかな?」 「な、なんでですか?」 私はやっと声を出した。 「ひまわりは、大きく伸びているよね。 それは太陽に向かって、空に向かって伸びようとするからだよ。 ひまわりの華はもっと光を浴びようとしてる。 自分から太陽の光を見てるんだ。」 「だから、きみも空を見上げてみるんだ。 そうすると太陽のように光る希望の光が見えてくるから。」
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