嫁のつとめ

228/239
前へ
/818ページ
次へ
「杏佳さん何食べたい?」 今日のお義姉さんは私と同じくらい解放的でウキウキしているように見える 「お義姉さん お寿司が食べたいです」 義理のお姉さんなのに、何故か親しみやすくて実の姉の絢禰ちゃんより甘えてしまう 「お寿司ね! 任せてっ」 お義姉さんはスタイル抜群なのに、あれは食べないとかこれはダメとか難しいダイエットの話は言わない。本当に運動だけであのスタイルを維持しているのか謎だ。もしや秘薬を持っているのかも。もしそうなら是非教えてほしい ウインドウショッピングをして歩きながらお寿司屋さんに向かった。選んでくれるお店は、いつもお洒落なお店なのに堅苦しくなくて私が来ても緊張しないようなお店に連れてってくれる 格好いいお義姉さんがカウンターに座ったら、店の中の男性客がチラチラとこちらを向いた。ついつい見ちゃう?お義姉さんが綺麗だから、どうしても目がいってしまうんだろう 食べながら、話しながら・・・そこいらから視線が熱い お義姉さんは全く気づいていないのか、大将と気さくに話しているけど、横にいる私は恥ずかしくて顔を上げれない 「泰嗣さんがいない間どうするの?」 「明日から実家に帰ろうと思ってます」 「そう それもいいわね。ご家族がお喜びになるわ 晴嗣さんも杏佳さんとデートしたいって言ってたから1日は付き合ってあげてね」 「もちろんです お義姉さんも一緒に・・・」 「ダメダメ 晴嗣さんは杏佳さんと2人でデートしたいんだから」 「・・・」 「私に気を遣わなくていいのよっ いつも2人でランチに行ってるのを羨ましがってるから、たまにはオジサンも相手してあげてね」 「お義兄さんがオジサン?! 有り得ないですっ 超格好いいし優しいし、面白いし」 「ふふふっ 杏佳さんにそんなに褒めてもらったって知ったら大喜びよ」
/818ページ

最初のコメントを投稿しよう!

17917人が本棚に入れています
本棚に追加