政略結婚2~今日あなたに嫁ぎます

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そう思えるほどの自信は正直まだなかった 「違うの?」 「私は・・・泰嗣さんだけ」 「杏佳っ 俺もだよ」 思わず杏佳を力いっぱい抱きしめた 今の幸せが どこかに消えてなくなりそうな不安が胸に広がった 絶対に離さない どうしたら杏佳の不安を消せるんだろう 「杏佳っ 杏佳を一人占めしたい」 「泰嗣さん・・・」 「今日のドレスだって誰にも見せたくなかった。 招待客から握手されるのだって嫌だったし 何俺の杏佳に触ってんだって思ってた。」 「握手なのに・・・」 「それでも嫌なんだ。 ゴメン俺 実はこんなに独占欲の強い奴だったなんて知らなかった。 俺だけの杏佳じゃなきゃダメだ 杏佳が考えてるような好きとか そんなレベルじゃないから 何なら今からのパーティードタキャンしてもいいくらい杏佳を抱きたい」 「泰嗣さん・・・」 「自分でも病気かと思うくらい 杏佳を愛してると思う。杏佳だけの俺だって言って」 私だけの・・・ 「俺が思ってるほど 杏佳も離れたくないと思ってよ」 抱きしめる泰嗣さんの胸の中で押しつぶされそうだった こんなに愛されているとは思ってなかった 「私だけの泰嗣さん」 「杏佳っ」
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