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「泰嗣さんっ」
泰嗣が1人なのを見計らって愛紗が近づいてきた
「おー愛紗」
「泰嗣さん おめでとう 結婚しちゃうなんて知らなかった」
「そりゃ するだろっ」
「えーっ だって愛紗が結婚したいって言ったら 結婚をしないって言ってたじゃん」
「ああ」
「愛紗と結婚してくれると思ってたのに」
「愛紗は従兄弟だろっ 」
「何でー 愛紗が泰嗣さんのお嫁さんになりたかったのに」
愛紗は話しながら詰め寄って来て いきなり抱きついた
「ちょっ・・・愛紗っ」
引き離そうとしても なかなか離さない
「愛紗ちゃん ひさしぶり～っ」
敦之がどこからともなく現れて 愛紗を振り向かせるように泰嗣から引き離した
「愛紗ちゃん いくつになったの？ キレイになったね～」
さすが 敦之っ 泰嗣は我が弟ながら女の扱いの巧さに脱帽する思いになった
「21だよ～」
愛紗も引き離されて一瞬見せた不機嫌な顔も直ぐに笑顔に戻り
「泰嗣さんのお嫁さんは何処に行ったの？話してみたい」
「・・・・」
敦之と目があったものの近くにいない事にホッとした
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