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「あそこにっ・・・」
遠くの杏佳を指差そうとしたら 野郎2人の間で盛り上がってる杏佳の姿が目に入った
「アイツ・・・」
押しのけるように愛紗を避けて
「愛紗っ ちょっとゴメン」
真っ直ぐに杏佳の方に向かった
「泰嗣さん」
愛紗の声は泰嗣の耳には入る間もなく 泰嗣が遠ざかる方が早かった
「見ただろっ 兄貴はベタ惚れなんだよ」
前々から兄貴に執着しているのは分かってたけど 結婚が決まった事で諦めると思ったら・・・甘いかっ
コイツ・・・マジ怖いな
従兄弟でありながら嫉妬に狂う女の顔をしている愛紗に寒気がした
「杏佳っ」
「あっ 泰嗣さん」
パン パン 立ち上がり大きく手を叩き
「ハイ みんなっ ちゅーもーく！！ 皆さん この方が柳井泰嗣さん」
ヒュー ヒュー
「杏佳の旦那様になる人ですよ～」
たまちゃんは コーラの瓶をマイク代わりに持って、泰嗣を紹介した
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