クリスマスの日の事件

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自宅に近づいた時でした。 着信に気づき見ると志保からの着信でした。 クリスマスの日に電話? そう思うとすごくイヤな予感がしました。 急いで電話に出ると…無言の志保です。 イヤな予感は的中してしまいました。。。 志保は涙で出ない声を絞り出すかの様に 話し始めました。 近くの駅にいると言うので動かないように言い、 啓介に事情を話し急いで志保の待つ駅まで 車で向かいました。 到着すると今にも倒れてしまうのではと心配に なるほど、か弱く志保は立ちすくんでいました。 ひとまず車に乗せて啓介の家まで帰りました。 私も啓介も詳しい事情が分からなかったので とにかく温かい部屋で落ち着かせる事に。 啓介が温かい紅茶を入れてくれて、 心配そうに志保を見つめていました。 紅茶を一口飲み、少し落ち着いた志保が 話しだした話は衝撃的で言葉を失いました。 志保には付き合っている彼氏がいて、 もちろん私も会った事があります。 その彼氏とどうも上手くいっていない事は 薄々、エロ美も私も勘づいていました。 志保は彼氏と別れたかったのですが、 彼氏は別れる事を認めずケンカの日々でした。 そしてケンカはエスカレートし、 その彼氏が志保の頬を2回引っぱたいたと 言うのです。 志保の言う言葉をそのまま手話に訳して  いましたが、その事実を聞いた時は、 思わず手を止めてしまいました。 志保が頬を抑える仕草で啓介も少し想像が 出来た様で、心配そうに私に顔を向けました。 私は啓介に頷きました。 志保はまた思い出して恐怖につつまれて 泣き出しました。
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