偶然とは突然に

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 ……え、何その理由……てかマジでイジメられていたの?  いや、それは良い。そこはまだ良い、内容を聞く限り、イジメは終わっている……ようだから。  しかし、記憶にないことを言われて告白されて。 『ああ、そうなんだ。じゃあ付き合うか』――と答えられるわけも。 『いや、悪い……ごめんな』――とも言えない。  前者は、軽い気持ちで付き合って、面倒になったらポイしたら良いと考えるチャラ男的思考だ。立花のような性格の奴には絶対に接触させてはいけない相手だ。  後者に関しては、間違いなく理由を訊かれる。  その理由を――『いや、そもそもそんな記憶ないし』と答えた暁には。  ……修羅場に直行だ。  下手をすれば、某ゲームで言う所の惨殺エンドだ。
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