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不良少年の名は我狼ワタル。
少女の名は兎丸ヤナエ。
二人はとある秘密を共有する仲である。
「ガオーくんって良いアダ名だと思うんだけどなぁ。今朝目が覚めた時にね、ピンッと閃いたんだよ、あっ我狼くんって名字に狼の字が入ってるしガローとガオーって似てるなって」
「説明されなくても大体想像つくっつの。狼がガオーって言うかは疑問だけどな。百歩譲ってアダ名はいいとしてもマジで頼むから人前では俺に話かけるなよ」
「ブーブー!どうしてー!」
「どうしてもなにも…今までまるで接点がなかったお前と俺が急にクラスで話し出したら「どーした?」ってなるだろ…探られるだろ…それにお前、俺と会話するとボロ出しそーで」
「大丈夫だよ、私誰に何を聞かれても喋らないよ!ガオーくんが実は料理上手で誰にも内緒で家庭科部で私に料理を作ってくれることなんて誰にも」
「喋ってんじゃねーかよ」
ガオーは両手で兎丸の口を塞いだ。
「ふがふがふが!」
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