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4限目が終わり昼休みに入ると声を弾ませた兎丸がガオーの席に一目散に駆け寄った。 両手でお弁当を抱きしめ満面の笑みである。 「ちっとも分かってねーこの女ーーーー」 「わかってるよー!大丈夫、お昼一緒に食べるだけならセーフだって!」 「アウトだろ何だその判断基準!あー…今さら後悔してきたお前と接点持ったの軽率だった…」 「ガオーくん心配しすぎだよ。大丈夫、私こう見えて口だけは固いから。それよりねぇ見て、今日の私のお弁当のおかず!じゃじゃーん!!」 「いいから…つか俺、昼飯は」 「ほら、私の好きなものがい~~っぱい入ってるの!!厚巻き卵でしょ、タコさんウインナーでしょ、」 「見せなくていいから話聞け」 「それにハンバーグまであるんだよウヒャー!」 「あーもう…中身こぼす前にしまっとけ…」 目の前でお弁当箱を開く兎丸をたしなめながらガオーはハッとした。 しまった、兎丸のペースにのまれてつい普通に素で会話してしまった。
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