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リップは笑顔で返事をした。
「はい!私が魔王です!」
はっきりとリップは答えた。
魔王だと…グロスはチャンスだと思いリップに襲いかかった。
「敵(てめぇ)から来るとか間抜け過ぎでしょ?バカな魔王(ねずみ)だな」
すると、片手でグロスの攻撃を受け止め、しゃがみながら答えた。
「バカではありません、私は正々堂々と戦いたいのでね、挨拶に来ただけですよ、それなのにあなたは勇者なのに卑怯極まりないですね」
すると、グロスは ニヤリと笑いながら言った。
「これが俺の専売特許なんでね、ケチつけんじゃねぇーよ!この魔王(ねずみ)がぁっ!」
すると、リップはため息をつきながら何かの構えを取るとグロスは咄嗟に体を捻りリップの肩に乗り足で首を締めて両手ナイフで魔王の首元に当てた。
「どうやって殺す?やっぱり魔王(ねずみ)はいたぶる方が性に合ってるなぁ~」
そう言いながら、グロスが首元に当てたナイフを頸動脈に沿って滑るように切り裂き、血が出たのをグロスが確認したはずなのに、リップは肩に乗っているグロスを背負い投げした。
「ぐうぉ…っ…」
グロスはダメージを負いその場に倒れた。
リップは優しく手当てをしてメモをグロスのポケットに忍ばせて帰ることにした。
「あれが、勇者なのか…まるで私が勇者で君が魔王と言えるぐらい残虐性の高い勇者だな…好敵手だ」
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