4.大学時代の友達

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「ところでさー。今更なんだけどさー」  波多野はたどたどしく、恐らくはあたしと祥太郎を見ながら口を開いた。 「お前ら、仲良いよな-」 「ホントに今更だな」  くっくっく、と肩を揺らす祥太郎を見て、あたしはお酒がこぼれそうだなー、とぼんやり笑う。 「二人は“そういう風”になったことないの?」  顔を上げて、何故か顎をおしぼりに乗せながら、祥太郎と“そういう風”になったことのあるなっちが目を据わらせながら、言う。 「コイツと?ないない!」  なお一層笑い声を上げる祥太郎に、なっちは懐疑的な目を向ける。  彼女は酔うといつもこうだったな、と思い出した。 「コイツじゃ勃たねーよ」  祥太郎の言い分まで当時のままで、あたしも負けじと「あたしの方こそ」と当時と同じ切り返しで笑いを誘う。 「お前は何が勃つんだよ」  と祥太郎が大笑いした拍子に、危惧していた通りにぴちゃっとテーブルに清酒が少し飛び散った。
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