第1章 はじめまして、悪魔です。①

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冴えない毎日に飽きてきた。 もう、死んでもいいかな… なんてことを思う毎日を暮らす僕 もし、願いが叶うなら美少女転校生とかやってきて仲良くなりたいな…ってそんなの無理か。 そう思っていた始業式の朝 高校2年になって周りは一段と輝き始めて 自分の影がより薄くなった気がする。 だからと言って自分の立ち位置は変わらない。 クラスの空気。それが僕だ。 始業のチャイム、新たな担任 期待など、遥か昔に捨てた。 「転校生を紹介するぞー。」 騒然とする教室。俺には関係ない。 「はじめまして、黒宮 暗です! あんって呼んでくれると嬉しいです!」 白い肌、黒いショートカット、パッチリとした目 アニメから出てきたような美少女だった。 しかし、そんなの僕には関係ない。僕は空気。 「じゃあ、奥の窓際から2番目に座ってくれるか。」 「はい!」 運悪く僕の隣だった。 「はじめまして!よろしくね」 「…よろしく。」 恐る恐る挨拶する僕は きっと彼女に嫌われただろう。関係ないが。 ホームルームが終わると彼女のもとに多くの人が集まった。 彼女のルックスなら、リーダー的存在になれるだろう、と思ったとき彼女は思わぬ発言をした。 「わたし、悪魔なんだけど大丈夫ですか?」 凍りつく空気に僕も鳥肌が立った。 彼女はなにを考えてるんだ…。 僕には思いつかなかった。
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