第1章:10年ぶりの再会

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「せ、性癖ですか・・・?」 普段早朝から耳にしないような単語に 反応に困った様子の沙織を見て、 香山はまた口を隠し笑った。 「おとなしそうなあなたにも 性癖の一つや二つあるでしょ。」 香山は完全に沙織を面白がっていた。 「そういえば、内田がスカウトしてきた人の中に あなたのことを知っている人が来ていたわよ。 めっちゃくちゃイケメンでびっくりしちゃった。 ほら、あそこのメイクたちに囲まれてる人。」 香山がうっとりとした顔で指差す方に目を向ける。 すると 自分の瞳に映った 見覚えのある人影に 心臓が止まりそうになった。 (え、まさか?) 驚きと戸惑いで 何度も瞬きを繰り返し、 本当に、その人なのかを確認する。
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