第13章:夏休みの始まり

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沙織が買い物バスケットをとると、 蒼弥は即それを沙織から優しく奪った。 ベッドでは あんなに意地悪なのに、 外ではとても紳士だ。 今旬の桃を選ぶ沙織を 愛しそうに後から眺めている。 「どっちが美味しそうですか?」 二つの桃を持ち、可愛い顔で聞く沙織に 蒼弥はたまらなくなって わざと沙織の顔に顔を近づけて 同じ視線から桃を見て、 「こっち」 と自分の右手を沙織の右手にかぶせた。 そして 「本当はこっちだけど。」 と左手で沙織の腰を摩った。 「せ、先輩。」 戸惑う沙織を揶揄うように 「熟れごろだろう?」 と耳元でささやいた。 さっきしたばかりなのに その言葉に 沙織の体は 再び糖度を増し潤い始めた。
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