第14章:敏腕弁護士の恋

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「麗華ちゃん。」 麗華が自宅がある青山に帰ると、 マンションのエントランス前には 蒼弥の親友で弁護士の笹田良平がいた。 「え、笹田さん?」 麗華は突然の訪問に驚いたが 麗華にとってはいい客ではないことくらい 想像がついたので 「久しぶり。」 と言われても、 「何か?」 と塩対応で返した。 「元気にしてた?」 「ええ、まあ。 そんなこと聞きに来たわけではないですよね。」 「まー、そうね。麗華ちゃんのご想像の通り、蒼弥との件だよ。」 「こう言うのって、弁護士さんが 相手の家で待ち伏せするものなんですか?」 「今日は弁護士じゃなくて、 友人として来てるんだけど。」 「友人って彼のですか?」 「違うよ、君の。」 「・・・私たちは、別にそんな関係じゃないじゃないですか。」 「何言ってるんだよ。ひどいな〜。 一緒に飲んで語り合った仲じゃない?」 「語り合ってなんていませんよ。」 「え〜、じゃぁ おしゃべりした仲? まあ、中に入れてよ。それともここで話す? マンションの皆様に聞こえてしまうかもしれないけど。」 「随分強引なんですね。」 「そうじゃないと、弁護士なんてやってられないでしょ。」
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