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沙織も慌てて、
蒼弥の後に付いていく。
蒼弥は紳士靴を靴べらを使って履き終え、
背後にいる沙織の方を振り向いた。
「何?いってらっしゃいのキス?」
蒼弥はわざと面倒臭そうに言った。
「え?」
「ほら。」
そう言い、沙織の背丈まで屈んだ。
沙織は口にあったハムの欠片を飲み込みキスをした。
「めっちゃハムの味した。」
「あ、ごめんなさい。」
「美味しかったよ。ごちそうさま。」
蒼弥は
沙織の頬に触れ
愛しそうに沙織の顔を眺めると、
名残惜しさを見せ、家を出た。
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