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「そっくり?」
「気づいてなかった?
お前ら、本当似てるよ。
二人とも欲望のままに主導権握りたい側の人間じゃん。
俺は握られたように見せて、
裏で転がすのが好きな人間だから。」
「なんだよそれ。」
「ま、また飲もう。
俺次のクライアントとのとこいかなきゃいけないから、またな。」
「わざわざ届けにきてくれてありがとう。」
「おう、心の友のためだしな。」
「相変わらずキモいな。」
「おい。そういうこというなら返せ。」
「うそうそ。」
「それがうそだろ。」
「さすが。」
良平と少しふざけたあと、
蒼弥はご機嫌で、そのまま区役所の中に入り、
渡された離婚届を提出した。
手続きは思っていたよりもあっさりしていて、
本当に今日で離婚したと言う実感がなさ過ぎて
ふと一人で笑ってしまった。
「あー、一杯飲んでから仕事戻ろう。」
昼間から空いているバーで、
生ビール一杯を頼み、
一気にそれを飲み干すと、
タクシーを拾い六本木ヒルズへと戻っていった。
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