第2章:それぞれの不満

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麗華から頼まれたものを一通り買い 蒼弥は深夜11時に青山のマンションへ帰宅した。 静まり返る真っ暗の家に入り、 廊下の電気をつける。 足音を立てないように さっと、風呂場へ向かい、 30分程熱いシャワーを浴びた。 蒼弥にとって、この家で唯一安らげる場所だ。 洗濯機の中から、乾燥されたパジャマを取り出し着替え、 ソファーへ倒れ込んだ。 ぼんやりとした頭の中で沙織の困った顔が浮かんだ。 沙織はやっぱ可愛いな、と思い目を閉じた。
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