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「はぁ・・・あっ・・・ん・・」
優しいタッチ、優しい動き、優しい言葉、
教科書をなぞったような義昭とのセックスで
沙織は幸せを感じることはあっても、
オーガズムまで到ったことは一度もなかった。
そのことを言ったら
全てが壊れていきそうで
なかなか言い出せず
喘ぎ声をうまく出すことだけが得意になっていた。
Trrrr...
「あ、電話」
沙織は
「ごめん、仕事の電話かも。」
と
行為から逃げ出すように義昭から離れ
ベッドサイドに置いた電話に飛びついた。
非通知。
嫌な予感がしたが
バスローブを羽織い、
ベランダへ出た。
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