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市場が動き朝からばたついていたディーリングルームが
昼休みになると少し落ち着きを見せ、
その間に蒼弥は会社から抜け出し
東京タワーを目の前にした港区役所で良平を待っていた。
「麗華ちゃんからのお預かりものでーす。」
そこに現れた良平は蒼弥に茶封筒を手渡した。
「ありがとう。」
「早い方がいいもんな。」
「そういえば、昨日メッセージで言ってたこと・・・
お前、あいつと付き合うの?」
「そのつもりだけど。
人間さ、相性って大事だろ。
お前と麗華ちゃんはただたんに相性が悪かっただけだよ。
20年間一緒にいるお前とそっくりの麗華ちゃん、
俺が付き合いきれないわけないだろ。」
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