第15章:幸せに近づく

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市場が動き朝からばたついていたディーリングルームが 昼休みになると少し落ち着きを見せ、 その間に蒼弥は会社から抜け出し 東京タワーを目の前にした港区役所で良平を待っていた。 「麗華ちゃんからのお預かりものでーす。」 そこに現れた良平は蒼弥に茶封筒を手渡した。 「ありがとう。」 「早い方がいいもんな。」 「そういえば、昨日メッセージで言ってたこと・・・ お前、あいつと付き合うの?」 「そのつもりだけど。 人間さ、相性って大事だろ。 お前と麗華ちゃんはただたんに相性が悪かっただけだよ。 20年間一緒にいるお前とそっくりの麗華ちゃん、 俺が付き合いきれないわけないだろ。」
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