1246人が本棚に入れています
本棚に追加
/226ページ
会の後も、
サークルで会うたびに
蒼弥は沙織を気にかけ、
よく喋りかけてくるようになった。
沙織も蒼弥のおかげで
少しずつ他のメンバーたちとも打ち解けていき
サークル活動が楽しくなっていった。
蒼弥と一緒に過ごす中で
蒼弥の取り巻きが話す蒼弥についての話題も
もちろん耳に入る。
特に女性関係の話が多かった。
付き合う女性は
だいたい即振られてしまうこと、
体だけと割り切った女性も
一回で捨てられてしまうこと、
全て本当か嘘か分からない噂話にしかすぎないが
煙がないところに火はたたない。
自分に自信がなく
処女だった沙織は
付き合うとか
体の関係を持つとか
全く想像ができず
別世界の話のように感じていた。
けれど、ルックスも優しさも兼ね備えた蒼弥のことを
好きにならないはずもなかった。
最初のコメントを投稿しよう!