期待

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「つーかお前はどうなわけ? 今日、合コン行ったんだろ? 話せよ!」 何故いつも偉そうで上から目線なのか 腹が立ったから教えないと言うと電話の向こうから 笑い声が聞こえてきた。 「お前もだっせーのな! 何帰されてんの?合コンっつったら お持ち帰りされんのが普通じゃん? お前・・・」 (笑ってる。 電話の向こうでお腹を抱えながら笑ってる。) 居ないはずのヤスが 目を閉じるとすぐそこに居て 会って会話してるみたいだった。 それが何故か少し心地良くて 凄く楽しかった。 「だって・・・相手は皆 大手企業のエリートで 中には社長の息子とか居て! 色んな事に気を使ってたら 疲れちゃったんだもん! 疲れる相手と居ても余計しんどいじゃん? 付き合うなら疲れない相手がいいの! だから合コンは私には合わない!」 笑いながら話をした。 冷蔵庫からビールを取って一口飲んだ時、 「あーそれな。わかるわ。 俺もお前みたいに 何の気も使わない相手と付き合いてーなー。」 と言ってきた。 胸が迫力満載の和太鼓みたいに ドンドンと鳴りだした。 テンパり症な私は耐えられず 話を反らしてしまった。
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