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「祐樹ー!そっちいったぞ!」
「おう!…って、どこ投げてんだよ!!」
放課後のグラウンド。
普段ならば野球部やサッカー部が練習に勤しんでいるが今日はテスト期間最終日で部活動は休止。
つまりキャッチボールをしている俺たち3人以外、人間は誰もいない。
人間は。
クラスメイトの野口が投げたボールを拾いにグラウンドの隅まで走るが、ボールの転がった先に誰かが立っている。
(…キャッチボール…楽しい?)
それは俺たちと同じ制服を着た男子生徒で、一見何も変わったところは見られないがよく見ると奥の景色が透けて見える。
俺…宮野祐樹は小さい頃から霊と呼ばれる類のモノが視えるのだ。
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