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立て篭もっていたのだった。
一族は一向宗であった!
一族総出で戦に参加する事は出来ず、一族の次男・三男が参戦していた。
その援軍の頭として、来好成がなっていた。
援軍の数は13人だけであったが、そんな中には女子の姿もあった。
好成の幼馴染の女子で、元はくノ一であった芳乃が居たのだ。
芳乃の親父は、伊賀の下忍であったが、抜け忍になり逃げていた所を
好成の父親に助けられたのである!
忍者も暇ではなく、1人や2人の抜け忍に人を避けるはずも無く
直ぐに追っ手を撒けたのだ。
そんな芳乃の父は、好成の父に対して恩義を感じて、鍛冶の手伝いを
始めるとともに、娘の芳乃を好成の許婚として、好成に嫁がせると言い出だ
していたのだ。
「私は戦で死ぬかもしれぬ、だが私は只の女子ではございません
死ぬのなら好成様と供に死にとうございまする」
芳乃の訴えで、好成は最初は連れて行く気は無かったのだが、こうも言われたら
連れて行かぬ訳には行かなくなった。
それだけ芳乃は好成の事を愛していたのだ。
そんな芳乃の事を好成も愛していた!
この戦国の世で、両思いの恋などが幾つ有り得たのか、数得る程しかあるまい!
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