青く輝く黄泉の湖

2/15
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/15ページ
そんな洞窟の前に、リュックを背負った一人の若い男がやってきた。 夜の海は暗く、誰もいない浜辺は波の音が繰り返し聞こえるだけだった。 空には大きな満月が浮かんでいる。 男はリュックの中から懐中電灯を取り出すと、真っ暗な洞窟の中に光を当てた。 引き潮のおかげで海水は引き、足場が見える。 ―狭いな。 男はリュックを下ろすと、中から小瓶と小さな箱をポケットに移し、手書きの地図を手に取った。
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!