冴えない俺の恋愛事情

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でも俺は分かってる。 俺の心臓をおかしくさせる笑顔は俺のためにあるんじゃないって分かってる。 臆病者だと罵って悪かった。 人を臆病にさせるものだと初めて知った。 たった半日だけれど、こんなにも女が俺の脳内に住みついていたのは人生で初めてだったのに、俺は全てに初めて気付いた瞬間、初恋にさよならした。 恋愛って、RPGでラスボス前でゲームオーバーになった時よりも比べものにならないくらい辛い。 明日、学校に来たくもない程に。 でもな、このままで居るのは男として情けない。 俺はクラスの端にいる陰湿キャラだが、自分のポジションは弁えてる。 俺は拳を作って心を固めて、松原亜美の大きな瞳を見据える。 「今日の放課後、坂東を誘え」 「え?」 俺の言葉にキョトンとする松原亜美。
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