実話体験談

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『交通事故』 中学生の頃、まさに反抗期真っ盛り。両親の話を聞く気が全くない私は車の後部座席でヘッドフォンをつけてお気に入りの曲を聴いていました。 流れていく景色をぼーっと見ていると不意に、車が動かなくなりました。それと同時に母の「いや!」という悲鳴。ヘッドフォンを取り、何があったのかと運転席の助手席の間の隙間から顔を覗かせると父親に「見るな!」と怒鳴られました。 後ろの席へ押し戻される刹那、ぞぞぞっ。全身に鳥肌が立ちました。 悪寒とは違う、恐怖を感じた時に起きる震え。何か言いようのない恐怖を感じながらも後部座席に戻りました。 「下を向いてなさい!」と言われたので、下を向いているとのろのろと車が動き出す。 どうしても気になった私がそっと顔を上げるとそこには横倒しになったバイクとハザードを焚いているダンプカーが見え、道路に広がる何かの液体… その瞬間、幼いながらも全てを察した私は何も見なかった事にしてまた俯いた。 心の中で「どうか安らかに」と何故か呟いていた。その時耳元で「うん」と男性の声が聞こえた。 その事故で本当に誰かが亡くなったのか、詳しい事は何もわかりません。
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