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いつもよりもどこか静かな住み慣れた世界―――
何かわからないけど、今までに感じたことの無い不安と恐怖が襲ってくる。ここは本当に私の知っている家なのだろうか。
不安になりつつ、体を布団から起き上がらせた。
「花奈ちゃん?」
聞き覚えのある声が奥の部屋から聞こえてきた。
私はその声に安心したのと同時になにか嫌な予感もした。
「おばあちゃん、どうしたの?」
私は、おばあちゃんの姿を見つけ、声をかけた。
私のおばあちゃんは、私の家の向かいに住んでいる。その為何かあるとよく家に来ていた。
でも、こんな朝早くから来るのはどうも変で、それにどこかおばあちゃんは落ち着きがない。
おばあちゃんは、私の姿を見ると、少し落ち着いたみたいで、ため息を少ししてから、ゆっくりと話し始めた。
「…よく聞いて。花奈ちゃんのママは今病院にいるの。」
「…え?」
私は、おばあちゃんが何を言っているのかよくわからなかった。
私のかけた目覚まし時計の音が部屋に鳴り響いた―――。
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