7人が本棚に入れています
本棚に追加
さて、古地図を見てみますと
不忍池に浮かぶ弁天島には
聖天島という小島が隣接しております。
弁天堂が建つ弁天島は
先に述べました通り、人工の島で御座いますが
この聖天島は昔からそこにあった、天然の小島。
そこに天海僧正がふたりの墓を建てたとあります。
ここに祀られている聖天様は、歓喜天とも呼ばれる神様。
ヒンドゥー教のガネーシャ神と同一視されるこの方は
日本では象頭人身の神様ふたりが
抱擁する姿で描かれることが多く
つまるところ、男女の仲を取り持つ性格もありますようで。
そこにふたりを置きました天海僧正の心意気。ニクいですな。
この聖天島は、普段は柵がかけられ立ち入ることが出来ず
本尊も秘仏とされておりますのですが
巳の日にだけは柵が取り払われ
詣でることが可能で御座います。
来たる九月二十二日は
巳成金祭と申します、年に一度の大祭の日。
この日だけは秘仏が公開され
また、参拝すれば金運に恵まれるとのこと。
もっと早めにご紹介しておれば
近隣県にお住まいの方でしたらば
ならば参ろうか──と、予定もたてられたかもしれませんだに
いやはや、相も変わらず遅筆で
まこと、申し訳御座いませぬ。
最初のコメントを投稿しよう!