心音

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あの日捨てたものを、いつかは買い求めるだろうかと思う。いつかはこの空白と心臓の音と生きていくのと同じように。嫌でもきっと来てしまうかもしれない。彼の声を聞きたいと思う。聞こえない。聞こえないのだ。諦めて彼の痛みを想像し、想像し尽くしても足りない何かに、私は泣いた。
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