4 僕とベリータ

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4 僕とベリータ

『朔、元気にしてる?来月、日本に行く事にしたわ。朔の所に泊めて』 日本で専門学校に入り、そろそろ卒業と言う、まだ寒い二月の夜。 朔太郎は耳まで被せたマフラーを解きながら、メッセージの受信を知らせる携帯を覗く。 ベリータだ。 彼女は、ほぼ決定事項だけを知らせるメールを送ってきた。 読みながら、無意識にため息が漏れていく。 朔太郎は、縛られる関係が好きではない。 ベリータともスペインで過ごした彼女、と言う程度の感覚だった。 特定の彼女がいる訳でもない。 そこに問題はないのだが、どうしてこうも自分の気持ちは後回しにされてしまうのか。 それが、納得がいかなかった。
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