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この雪と青空の写真を撮ったたかが「六千円」のカメラに負けないように、自分も人を見つめて生きたいものだと感じた。今は連絡の取れないAさんに、いつかどこかで自分が学んだことをご報告できればいいと思った。
寝そべりながら写真を見ていた僕は、来たるべきその日まで、自分の個性と体をきちんといとおしむ、その準備をすることにした。そうして写真を机にしまい、僕はふたたび横になった。まだ幾分か埃っぽい部屋の中で、くるまった布団の暖かさがほんのすこしだけ懐かしく思えた。
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