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身に覚えはない
パパ。
パパとはすなわち、父親のこと。
確かに俺はフユちゃん(息子、冬喜、3つ)のパパだが。
こんな育ちきったお嬢さんの父親になった覚えはない。
「な、何かのマチガイじゃないのか」
「ヤダー、大神さん。カノンよカーノーン。忘れたとは言わせないんだからぁ♪」
取り押さえられたまま、女は軽くシナを作って見せる。
「…カノ…?」
「専務」
堂林がキツい顔で俺を睨んだ。
「し、知らんっ!俺は絶対に
知らーーーーーん!!」
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