その鼓動を、一番近くで

1/28
前へ
/28ページ
次へ

その鼓動を、一番近くで

「らっしゃいませー!!」 店員の威勢の良い声が飛び交う。 金曜の夜ということもあって、 店内は特別な賑わいをみせている。 「あ、!来た来たっ!市倉さん、も~遅いっすよ~」 既に半分出来上がってる私の同期や後輩に迎えられて、遅れて入ってきたのは 市倉 桔平 さん。 同じ部署の二年先輩で…… 私の……秘かに好きなヒト。 「わりぃ、打合せ予想以上に長引いてさ。」 市倉さんは、ネクタイを緩めながら こっちこっち、と誘導されるまま 私の斜め後ろの席に腰かけた。
/28ページ

最初のコメントを投稿しよう!

133人が本棚に入れています
本棚に追加