その鼓動を、一番近くで

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「い、ちくらさ……」 え、なんで、、 「おにいさん、誰よ~」 「邪魔しないでもらえます?」 私の腕を掴む手に、グッと力が込められて 「……っ、いた……」 思わず小さく声が漏れる。 グィッ 「ぐぁ……!!!」 一瞬の間に、 市倉さんが私の腕を掴んでいた男の手を捻りあげた。 「……その子は俺の連れだ。 悪いけど、俺が正気のうちにとっとと失せてくんないと、何するかわかんねぇよ」 聞いたことのない冷ややかな声…… 「チッ」 男達は舌打ちをして、 「連れならこんな所で泣かせてんじゃねーよ」 吐き捨てるようにそう言って去っていった。
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