その鼓動を、一番近くで

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「ね、もっかいキスしていい?」 「…………う、、聞かないでください……」 「じゃあ……します。」 「っ!言わないで……」 さっきより深く、身体の芯から蕩けそうなキス 路地裏のひんやりした空気に似つかわしくない 甘い甘い数秒間。 恥ずかしさと居たたまれなさに どうにかなりそう…… 「…………やばい、 飲み会戻りたくねーな……」 抱き締めあったままお互い無言になる。 街の喧騒も、 車のクラクションも、 すぐ近くのはずなのにやけに遠くに聞こえる。 不意に市倉さんが、 私の耳元に唇を寄せて 「……早く戸井田の抱き心地が知りたい…… もう一つの意味で」 そう囁いた。 「……っ!…………もー、、、セクハラですっ」 「なっ?!アプローチだって……!」 ――――――――――――― ――――――― ――― Fin
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