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#佐々木「うわぁっ!な、なんすか!?」
#高橋 「あぶねぇ!急に抱きつくなよっ」
#佐々木「いやだって、驚かされるのは誰だって苦手だと思うんですよ」
普段の彼らしからぬ平坦な声だそう言った。
#高橋 「だからって、抱きつく必要は、無いと思うんですよ……?」
あまりの豹変ぶりに後輩に対して敬語になってしまっている。
それほどに驚いたようだ。
#主人公「ふ、二人共落ち着いて……」
このままだと危ない。
思った以上に混乱しているらしい。
まるで聞こえていないかのようだ。
そのせいか、未だにガサガサ鳴っているのには……気づいてないだろうな。
#主人公「あ……」
何か、出てきた。
#主人公「あの、二人共……」
#佐々木「ん?誰っすか?」
#高橋 「どうかしたか?」
立ち止まり周りを見回し始めた。
振り返るなり顔を青くしたかと思ったら、ふぅーと倒れていってしまった。
#主人公「……あぶないっ!」
動こうとしたところで、待ち構えていたとばかりに奴がいた。
#主人公「親友!」
#主人公「……あれ?車にいたんじゃないの?」
#親友 「…………気になって、追いかけてきたんだ」
そう言うや二人を担ぎ車に連れていった。
あの細身のどこにそんな力が……
去り際に、
#親友 「……お前も、いい加減出て来いよ」
どこかへ向けられた声は後方からひと際大きい音が答えた。
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