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#親友 「……そろそろ着くぞ」
言うや、視界がぱっと開けた。
#主人公「ここが……」
#親友 「……そう、俺たちの大事な場所だ」
#主人公「俺たちの?僕は初めて来たんだけど?」
#???「それは、君が忘れてるだけだよ」
促されながら見上げた空は、いつか見た、いや……いつも見ていた空だった。
その時、一筋の光が流れて消えた。
それはまるで、僕の胸に溶け込むみたいに……――
#主人公「まさか……美咲、なのか?」
#美咲 「うん、久しぶり」
#親友 「……ようやく思い出したか」
それだけ言い残して、後は二人でなんて格好をつけすぎだろ。
さて……
#主人公「やっと、あの時の約束を果たせるね」
#美咲 「うん」
どこかで、ひゅうっ、と鳴った。
ぱっと光って、咲いた。
大輪の花が。
咲き誇って、散った。
いつか、またここで見ようと、交わした約束。
#主人公「そっか、今日って……」
#美咲 「そうだよ、八月二六日」
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